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混戦を抜けたミカエル・シュラデル、五輪優勝者ナタリア・ドブリンスカ、貫禄の優勝

第35回「Hypo Meeting 2009」は、天候不順で選手が苦労した。北京五輪優勝者のブライアン・クレイらが欠場したものの、若手世代の熱戦で優勝争いは最終種目で決定する激戦だった。初日を4461ポイント獲得して首位で折り返したオレクスリ・カシャノフ(ユクライナ)だが、弱点の棒高跳びで記録が伸びず。替わりに、首位に躍り出たのはトレイ・ハーディー(アメリカ、25歳)。2位にミカエル・シュラデー(ドイツ、21歳)が続いた。槍投げが終了した時点で、ハーディーは2位のシュラデーに133ポイントリード。しかし、最終種目の1500mで上位2人の順位が劇的に入れ替わった。シュラデーはハーディーにわずか6ポイント差の自己新記録の8522ポイントを獲得して優勝。ドイツ選手の優勝は、1990年クリスチャン・シェンク以来。一方、女子は、初日からウクライナ選手3人が上位独占。同僚のハナ・メリチェンコ、リュドミラ・ヨシペンコらがリードしたが、五輪優勝者のナタリア・ドブリンスカが、2日目最初の得意の走り幅跳びで6.73mを跳んで一挙に逆転。6558ポイントを獲得して初優勝。実力差を見せ付けた。





 
(09年月刊陸上競技7月号掲載)
(望月次朗)

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