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男子優勝者コメント集

100m:ウサイン・ボルト(ジャマイカ、23歳)

世界新記録は狙って達成した記録。目的を成し遂げた自分を誇りに思う今日の結果は偉大な歴史的快挙だが明日はなにがおきるかわからない。自分に最高のレースだった。また、ジャマイカにとっても大きなインパクトがあったと思う。まさか自分の世界記録より0.1秒早く走れるとは思わなかったが、俺にとってなにが起きても不思議ではない。

200m:ウサイン・ボルト(ジャマイカ、23歳)

世界新記録は頭になかった。シーズンに入ってからキーはスタートにあると指摘してきた。決勝でスタートから完璧に走れたのが世界新記録につながった。これで北京五輪の世界新記録がフロックでないことを証明できた。世界新記録は自分のためとジャマイカのためだ。ロンドン五輪で100,200m2種目制覇を狙うが、もし実現できたら、エリザベス女王が爵位を与えくれて「サー、ウサイン・ボルト」って呼ばれたらカッコイイよね(笑う)

400m:ラショーン・メリット(USA、23歳)

素晴しい観客とスタジアムだ。頭の中でレースシュミレーションを数え切れないほど繰り返してきた。レース前、心の中ですでに優勝していた。300m通過した時点でスムースに走れ、350m地点で勝利を確認した。優勝はジェス・オーエンス、ぼくの家族、姪、ファンのために捧げたい。ライバルのウォリナーが祝福してくれた。

800m:ブラエニ・ムラウジ(南ア、29歳)

これまで何度もチャンスがありながらタイトルに縁がなかった。ついに世界選手権で優勝!天にも昇る喜びだ。神に感謝したい。最後の100mは腕振りを大きくして全力で走ることを心掛けた。ゴール10m前で勝てると思った。女子800mで優勝したセメンヤと同じリムポコ地方出身者で男女800mを制覇したのは奇遇だ。











1500m:ユスフ・サード・カメル(バーレン、26歳)

勝ってホントに嬉しい!誰もこの種目で、オレが勝つとは予想していなかった。ケニア選手が高速で行くと言いながらスローペースだった。最後の400mで勝つことが予想できた。父親(注:ローマ、東京大会800mで優勝したビリー・コンチェラ)が2連覇しているので、オレは3連覇して父親の記録を破りたい。

5000m:ケネニサ・ベケレ(エチオピア、27歳))

最後まで集団が崩れなかった激戦。ラガートが執拗に食い下がったが最後に競り勝てた。キツかったが、この種目でエチオピア選手初の優勝。長距離2冠は史上初めてだったので大変に嬉しい。1週間に20km位真剣に世界トップ選手と戦ったので疲れた。

10000m:ケネニサ・ベケレ(エチオピア、27歳)

大会新記録で4連覇を達成できた大変に嬉しい。トップについてゆき、最後の1周でスパートする作戦だったが、競り合ってペースがどんどん上がった。5000m出場は、明日になって決める予定だ。今年世界記録への挑戦はない。






マラソン:アベル・キルイ(ケニア、27歳)

強豪が多く出場したので挑戦意欲の沸くレース。ブランデンブルグ門周辺の観衆の声援と激励に励まされた。ベルリンは大変に好きな町だ。ここの世界選手権大会で優勝はひとしおの感激。ゴールした瞬間、かなり感情的になった。

110mh:ライヤン・ブラスウェイト(バルバドス、21歳)

勝ったなんて!信じられない!夢が実現して大変に嬉しい。レース前、コーチがゴールドメダル獲得できると言ったが・・・。デイロン・ロブレスが故障で棄権したのは残念だ。最初のハードルに入ったとき、だめだと思ったが気持ちを立て直してがんばった。

400mh:ケロン・クレメント(USA,24歳)

2連覇して大変に嬉しい。今日のレース経験は凄い。4コースのサンチェスがハードルに当てた。一瞬だが怖かった。最後のハードルを越えた瞬間、金メダルを取ったと思った。これで4x400mを走って優勝すれば金メダル2個獲得できる。












3000mSP(ケニア、27歳)

最初のパリ大会で2位、05,07年大阪でも2位だったが、ついに頂点に立つことができて大変に嬉しい。フランス選手が強かったので用心した。飛び出すチャンスを辛抱強く待ったのが良かった。家族の支え、コーチのモーゼズ・キプタノに感謝したい。

4x100m、ジャマイカ

ボルト−3個の金メダル、いくら貰ってもまだ貰い足りないさ(笑う)世界新記録が出なかったのは、俺が少し疲れていたから。リレーは一人で走るより楽しいレースだ。

パウエル−世界記録が出なかったのはボルトのせいだ(笑い)ボルトがチームにいることは大きな存在だ。

4x400m、USA

クレメント−レース前から優勝しか念頭になかった。今季世界最高記録で勝ったことは、ラショーン、ジェラミらが走るのでなんの不思議もない。

メリット−選手権は目メダル獲得がすべてだ。タイムは二の次さ。このチームは400m1,2位、400mh1位の選手らで構成しているので、バトンを渡すだけで楽しんで走れる。

走り高跳び、ヤロスラフ・リュバコフ(ロシア、29歳)

雨がなければもっと記録が上がっただろうが・・・、条件はみんなが同じだった。めったにない激戦だった。これまで長いこと2位が最高だった。笑って良いのか、泣くのがよいのか、喜びを言葉に表すことができない。ただ、神に勝利したことを感謝したい!

棒高跳び、スティーヴン・フーカー(オーストラリア、27歳)

北京五輪優勝は人生最大のできごと、今日の優勝は人生最もきつかった。予選で足を故障。決勝は最小限ジャンプしか持たなかった。5.85mを1回失敗。運よく5.90mを1回目でクリアーして優勝できたのは、コーチ、医者、フィジオらの献身的なバックアップがあったからだ。











走り幅跳び、ドゥワイト・フィリップス(USA,31歳)

昨年、北京五輪出場できず。多くの人たちが「終わった」と思っていただろう。今日の優勝は格別のもの。誰が勝ってもおかしくないメンバーだった。モコエナが2回目に8.47mを飛んだが冷静だった。この大会を目指して十分な調整。勝つ自信があった。3回目のタイトルを獲得した。











三段跳び、フィリップ・イドウ(イギリス、31歳)

この大会を目指してハードトレーニングが見事に優勝の形につながった。この優勝した瞬間、感情的になってしまった。人生最大の喜びの日だった。今季、シーズンを通して怪我もなく練習を十分にできたのがもっとも大切な試合で結果が出た。

砲丸投げ、クリスチャン・カントウェル(USA.29歳)

大会でメダルを獲得したことがあるが、この色のものは初めて。5回目の投擲でトップに躍り出たとき勝ったと思った。21mを越した選手が6人。レベルが高かった。この大会で勝ったことは特別なものだ。


円盤投げ、ロバート・ハーティング(ドイツ、25歳)

地元の期待に応えて優勝することができてホッとしている。応援ありがとう!最初の1投は良かったが、それからなんとなく満足できる投げをすることができなかった。最後に記録が出たのは、スタジアムの観衆のバックアップのお陰。数メートル記録が伸ばせた。

ハンマー投げ、プリモズ・コズムス(スロベニア、30歳)

今日の投げは悪くなかった。オレの身体が大会にうまく応えてくれた。しかし、今日の競技は少しおかしかった。なぜか知らないが選手がナーバスになって記録が伸びなかった。パースをマークしていたが記録が期待していたような伸びがなかったね。

槍投げ、アンドレアス・トルキドルセン(ノルウェー、27歳)

2投目に投げた89.59mで、100%勝ったとは思わなかったが、これ以上投げそうな調子の選手はいなかったのでかなりの高い確立で優勝が決まったと思った。今回の優勝は、意外とほかのライバルの記録が伸びず刺激されなかったのでそれほど感激はなかった。






10種目競技、トゥレイ・ハーディー(USA,25歳)

今、世界中でもっとも幸せな男だ。自分を信じることが大切だ。北京五輪での途中棄権が大きなモチベーションとなってカムバックできた。初日の結果が自己新記録だったので、二日目にもっと良くなる自信があった。今夜は疲れたので早く寝たい。祝宴はテキサスに帰ってから。

20km競歩、ワレリー・ボルチン(ロシア、23歳)

このような気象条件下のレース経験は豊富にある。今年はたくさんの20kmレースに出場した。優勝できて大変に嬉しい。今大会もそのひとつ程度に考えている。準備万端、どのようにレースをするのがベストか熟知している。沿道からのコーチの指示に従った。

50km競歩、セルゲイ・キルデャプキン(ロシア、29歳)

コーチの作った作戦に従った。スタートはゆっくり入って、後半スピードを上げる作戦だったがかなりきつかった。気象条件が50kmには暑過ぎた。 レース中コーチの指示に忠実に従って歩いた。ここ4年間、結果が伴わなかったが辛抱強いコーチのお陰で優勝できた。

 
(09年月刊陸上競技10月号掲載)
(望月次朗)

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