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2012年五輪開催地、ロンドンに決定!

フランスの楽観(優勢に立ったときのときのフランス人は鼻持ちならない!) の勝利予想を裏切って、2012年五輪は開催地がロンドンに決定した。

パリ敗北の理由は、多分、フランス人特有の“スノッブ”、自由、博愛、平等などを振りまき、ヒューマニズム、芸術、文化など、抽象的なものを前面に出したためだろう。シンガポール、パリ、ロンドンからの中継では、永久のライバル同士が明暗を分けたショックの映像が、TVに生々しく流れた。

シラク大統領は、パリ市長のときバルセロナ五輪を含めると2度の五輪招致に苦汁を舐めた。20年前くらいに、椅子を蹴飛ばすようにして荒々しく会場を退場した時を思い出す。シラク大統領はEC憲法が国民投票で拒否され、大統領人気は20%を割る史上最低。最近、ブレア英国首相に欧州国会の近代化を要求され、2012年パリ五輪招致で人気回復に大きな期待を夢見たプロジェクトが破れて、ダブルショックだ。

公然と“ゲイ”を自認しているデラノエ・パリ市長は「パリは招致活動でフェアだったが、ロンドンは汚い手を使った!」と、吐き捨て負け惜しみの強いフランス国民性を暴露して見苦しい。巧妙な寝業師、裏工作が得意なフランス人が、ロンドンは“汚い手を使った”と、自分たちを正当化する言い訳をするのに、耳を貸す人は少ないだろう。

また、フランススポーツ界の雄、シドニー五輪柔道決勝戦の篠原との試合で“判定違い”で優勝が転がり込んできたドゥイエは「不正だ!」と、ほざいていた。かれは到底自分の言っていることがおかしいとは、気付かない。日本のスポーツインターネットは「あの“貴公子” ベッカム効果でロンドン勝利!」と、わけのわからないことを報道していた。(注:あの顔、身体に彫り物いっぱいの男が・・・なんで貴公子か?彼一人で票集めができるほど、五輪招致は甘くない)

6月9日、チェコの北東部の町オストラヴァ空港に、“ゴールデンスパイク”GPの取材に到着したが、スタジアムに行く車がない。主催者らしい迎えの車に同乗を頼むと、快く承諾してくれた。数分後、ロンドン五輪招致のセバスチャン・コー会長が後席に乗り込んできた。セバスチャン・コーは、70年代後半から80年代初め一世を風靡した。1500mをモスクワ五輪、ロス五輪2連勝、モスクワ五輪800m銀メダルと、史上に残る名選手。ぼくには、五輪開催地云々の問題への関心は極めて薄いほうだが、コーが便乗しているため、スタジアムまでなんとなく話し掛けたに過ぎなかった。

「公共交通ネットワークの問題は?」など、あたかも知っているように五輪招致の話を聞いた。コーは「その問題は順に解決できるだろう」「パリは有利と噂があるがわれわれにもチャンスは十分あると思う」とまじめに応えた。

“2012年ロンドン五輪開催に決定”これに関わる話題を書いてみたが、取材、観光するものにとってロンドンの物価高はネックになるだろう。ロンドンのホテルは、バカ高く、狭く、食事は量が少なく、まずく、値段が高い!!あのまずくて高い“フィッシュ&チップス”を毎日は食べたくはない。あの“チューブ”と呼ばれる地下鉄は料金が世界一高く、しかも車内は小さく、狭く、乗り心地は最悪。日本、欧州の地下鉄と比較すれば、人間が乗るような代物ではない。

困ったものだ!!

(望月次朗)

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