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ジェリモは既婚者だった

昨年、パメラ・ジェリモ(18歳)は、短距離選手から800mに転向。4月のデビュー戦から、わずか4ヶ月足らずで北京五輪800mで優勝して世界をアッと言わせた。ゴールデンリーグ800mで6戦全勝、100万ドルの賞金を獲得。走るたびにジュニア世界新記録を更新、チューリッヒGLで史上3位の好記録を樹立。無敗のままシーズンを終えた。国内では、たくさんの自称父親、結婚申し込みが出たらしい。「Million dollars girl」と呼ばれる大騒ぎだった。前号、ジェリモ取材記の掲載誌が発行直後、知人から「ジェリモは密かに1年前に結婚していた!」と、一報してきた。

このスクープは、ケニア日刊スタンダード紙のスポーツ記者ムツイリ・ムトワ記者によるものだ。その背景を直接eメールで尋ねた。
「ジェリモが1回目の欧州遠征でヘンゲロGP、ベルリン、オスロGLで連勝して無敗で帰国した。それまでケニア国内でも無名の選手から、一躍世界のスター、五輪優勝候補になまでなった。帰国の折、彼女の大成功の記事のためインタビューをした。その時、ふとして結婚指輪を見て、半信半疑ながら指輪を指して、『ラッキーな男はだれかな』と問いかけた。すると、ジェリモがハッとしたような表情だったが、『結婚したのは07年11月。今シーズン終了後、あなたに話すので、それまで結婚は公表しないことを約束してください』と、哀願してきたので、今日までお互いに約束を守ってきた。結婚式は、簡単に近親者だけで行われたらしい」と、説明があった。2月21日のバーミンガム,26日プラハ開催の室内大会で世界記録に挑戦する。

 
(08年月刊陸上競技12月号掲載)
(望月次朗)

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