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世界陸上2009 名言、迷言集

「ベストを尽くしたが及ばず!アメリカ新記録で走っても勝てなかったんだから・・・、文句はないさ。ボルトの走りは凄かった」男子100m で9秒71のアメリカ新記録を出しながら2位のタイソン・ゲイ(USA)はお手上げ状態。

「ボルトは凄い走りをした。一緒に走ったことは光栄だ。ボルト対ゲイらが主役。オレは脇役だったが、自分のイイレースができて驚いた。もう少し早く走れると思ったが・・・、9秒84で満足さ。2位ならもっと喜べたが勝利者のような気分だ。ボルトは不可能を可能にしてこの種目をワンランク上げた」男子100mで9秒84の今季自己最高記録で3位になったアサファ・パウエル。

「銀メダルを狙ったが3位。でも、表彰台に上れたから失格か4位になるよりは、まあイイだろう。ボルトを見たのは3秒間ぐらいさ、なんて速い奴なんだろう!と、男子200m で3位になったワーラス・スペルモン(USA)は自嘲気味だった。

「故障で満足に練習できなかった。連覇できなかったのは残念だが、今季は記録が低かった。来期は違う走りを見せる約束をしたいね」男子400mで2位。敗戦にディフェンデングチャンピオンの意地をいたく傷つけられたジェラミー・ウォリナー。

「スタートからゴールまで先頭を走ったムラウジのもの」男子800m2位のアルフレッド・キルワ・イェゴ(ケニア)は、サバサバした表情で敗戦を認めた。

「2週間で6レースはきつい!優勝した1500mよりきつかった。オレがここまでやるとは夢にも思わなかったろう。これでオレの名前を覚えてくれ、歴史に永遠に記憶されるだろう」と、男子800mで3位になったユスフ・サード・カメル(バーレン)は、ローマ、東京世界選手権800m2連覇したビリー・コンチェラ(ケニア)の息子。バーレン国籍で活躍。

「予選で左足をスパイクされて何針も縫った状態で2位だった。来季はもっと強くなってくる。実際、次の世界選手権とロンドン五輪を視野に入れている。引退は考えていない。」前回1500、5000mで2冠に輝いたが、ワンランク下がって1500m3位、5000m2位だったがまだ引退はしないさ。ベルーナード・ラガート(USA)。

「15周トップで走ったが問題は最後の100mさ!1位と2位では大違い」と、ゼルセナイ・タデッセ(エリトリア)は、長距離2冠のケネニサ・ベケレの作戦を熟知しながら、先頭になってペースを上げた。そして最後の1周でお定まりのベケレのキックに対応できず抜かれて2位だった。

「オレは銅メダル、妹は同じ種目で金メダル。妹に負けないようにもっと練習しなきゃあ!」と、男子10000mで3位のモーゼズ・ディエマ・マサイ(ケニア)はトラックの長距離一家。

「30歳になっても欧州新記録を出せることを証明できた。銅メダル獲得で引退はない。ステップアップすることの踏み台さ。サブ8分台突入、来年の欧州選手権、次回世界選手権、ロンドン五輪を視野に入れている」と、男子3000mSP3位のブーダベラ・タリ(フランス)は、予選を故障で途中棄権した北京五輪銀メダリストマヒエディン・メキシ−ベナバードにライバル意識をむき出し、欧州選手サブ8分台の先陣争い燃える。

「良くなかった。ハードルに当て、スピードが落ちた。とくに、世界選手権でミスは致命的なもの。ライヤンはだ若い。勝ったのはラッキーだ」と、男子110mhで2位のベテラン選手、テランス・トラメル(USA)は勝ち運がなかったことを嘆いた。

「プエルトリコで国中の人がTVの前でこのレースを見た。2位になって国民の期待に添えたことは本望だ。オレはプエトリコの歴史を作った!国民的なスポーツと言えばバスケットに野球さ。これで陸上競技がもっと盛んになることを期待したい」男子400mhで2位のハヴィエル・クルソン(プエルトリコ)は大喜びだ。

「今日、ケロン、ハヴィエラらはオレより強かった。しかし、オレは戦士だ、ファイターだ! I’ll be back!」またのニックネームを「バッドマン」と呼ばれる男子400mhで3位になったバーショウン・ジャクソン(USA)

「なん度もサブ3で走ったことがあるが、これまでメダル獲得に届かなかった。4x400mリレーで、(3分00秒53で2位)選手権ではタイムよりメダル獲得がすべてだ!」と、先行していたオーストラリアをゴール直前で抜いて2位。吼えてゴールしたマーティン・ルーニー(英国)

「今夜は飲んで飲みまくる!」と、大喜び。どのぐらい飲んだかは知らない。男子走り高跳び予選では調子が良くなかったが、決勝ではバーが上がるごとに調子を上げた。地中海に浮かぶ小さな島出身の男子走り高跳び2位のキュリアコス・イオアヌ(キプロス)

「ついに銅メダル!自己記録を4センチ更新した。どんなに嬉しくても、表彰台で気を失うようなことはないさ」男子走り高跳びで2.32mを跳んで3位のパウル・スパンク(ドイツ)

「2回のジャンプで優勝したフーカーは凄い。2位でも悪くはない。(今年スポンサーをインターネット入札した経緯がある)もし、以前のスポンサーがついてくれるなら大変にありがたい。恨んで報復するような頭は持ち合わせていない」男子棒高跳びで今季自己最高記録5.85mを跳んで2位のロマン・メニル(フランス)。

「記録なしで終わったが、調子は良かった。一体なにが起こったか自分自身でもよくわからない。今季はこれが最後だ」前大会、五輪優勝者のアーヴィング・サラディノ(パナマ)は3回ともファオルして記録なし。ガックリして早々に退場した。

「オレには22・50m投げることはできないよ。3位で十分さ。でも あと20cm投げたら・・・」と、男子砲丸投げ3位のラルフ・バルテルス(ドイツ)は大観衆の声援をバックに銅メダルを獲得した。

「勝ったと思ったら、最後に逆転されて2位。勝負は時の運もあるさ!疲れたから祝宴なし。部屋に行ってぐっすり眠るだけ」男子円盤投げで一投目から最終回までリードしながら、ハーティングの6投目に逆転優勝され2位になったピオトル・マラチョウスキ(ポーランド)

「いつもの記録より2−3m短かった。大失望さ!決勝は2グループの争いだった。ハーティング対マラチョウスキらはAグループ。オレとアレクナはBグループ。そこで優勝したのはオレさ」男子円盤投げで3位の今季無敗のゲルト・カンテル(エストニア)はやけ気味だった。

「過去10年以上、世界のトップレベルで戦ってきた。最後のメダル獲得は05年。4年ぶりのカムバックだ。身体のどこも悪くはない。まだまだ現役を続けるさ」男子ハンマー投げで2位のシモン・ジオルコウスキ(ポーランド)は、自分の仕事が終わると、4x100mリレーメンバーの奥さんの走りを心配していた。

「ベスト8が決まるまで3位のポジションに気がつかなかった」男子槍投げで3位の村上。

「今夜から明日いっぱい寝るだけ。土曜日には帰国しなければならない。本当は残り2日間競技を観戦したいが、ロシア陸連は競技開始2日前到競技場着、競技終了後2日後に選手を帰国させる昔からのシステムを変えようとしない」10種目競技3位の巨漢アレクサンダ・ポゴレロフ(ロシア)がこぼしていた。

(なぜヒゲかい?と訊かれて)just a new look!! と、男子50km競歩3位のイェスズ・アンゲル・ガルシア(スペイン)が応えた。

「ホント!期待されたパメラ・ジェリモが準決勝落ち。わたしも準決勝で転倒したなどついていなかったが、国に手ぶらで帰らなくて良かった!」女子800m2位のジャネット・ジェプコスゲイ・ブシエネ(ケニア)がホッとした表情を見せた。

「1位が失格。4位でゴールした私が3位のメダルが転がり込んできたが、そんな形でメダル獲得を期待していなかった。転倒したゲエレテ・ブルカ(エチオピア)がかわいそうだ」女子1500m3位のシャノン・ローバリー(USA)は、ブルカを押し倒したナタリア・ロドリゲス(スペイン)は失格。大波乱が続出した中距離だった。

「レース前、優勝に自信があったし、勝つつもりだったがいったいなにが起きてこうなったかわからない。負けて非常に残念だ」女子5000m3位のメセレット・ディファー(エチオピア)

「勝ったと思って油断したのがいけなかった。両手を挙げてゴールしたら、横から飛び込んできたケニア選手に一瞬にして抜かれた」女子10000m2位のメセレッチ・メルカム(エチオピア)が間抜けなフィニッシュでこの種目エチオピアの6連覇が消滅して逆転優勝された。

「ガルキナの表情、苦しそうな呼吸から彼女の調子を判断できた。これでメダル獲得を確信した」女子3000msp1位のマルタ・ドミンゲス(スペイン)が、ベテランの読みが的中した。

「レース前、目を閉じて最後のハード越えからゴールまでシュミレーションを描いた。その通りのレースになってゴールの瞬間、目を閉じて走りぬけたので順位がわからなかった」と笑う、100mh優勝者のブリジット・フォスター−ヒルトン(ジャマイカ)は、勝ったことを2位の選手に教わって大喜びした。

「故障上がりだったので慎重に忍耐強くジャンプした結果よ。でも、自分でも2位を予測できなかったが、メディアは失礼しちゃう!メダル予想に私を全く無視していた」、地元のヒロインフリードリッヒとタイ記録2.02mを2回目のジャンプが成功したアナ・チチェロワ(ロシア)

「絶好のコンディションだったが、あまりの重圧に耐えられなかった。でも、試合は最高の盛り上がりで楽しめた」地元のヒロインの登場の日は、巨大なスタジアムを満杯にしたカリスマ選手。女子走り高跳び3院に終わった地元のヒロインン、フリードリッヒ。この日、競技場駅前にダフ屋が出現していた。

「イシンバエワは誰もが認める史上最強選手だ。記録なしで終わってかわいそう。でも、棒高跳びは波乱が起きる種目よね」4.65mを跳んでモニカ・ピュレク(ポーランド)とタイ記録で2位になったチェシー・ジョンソン(USA)は同情的だった。

「三段跳び決勝で奇跡を期待したが、故障した足には無理だった。2日前の走り幅跳び予選では精神的に落ち込みが激しかったが、決勝はジャンプ技術がうまくまとまり2回目に季自己最高記録6.97mを跳んで2位とは!本当にラッキーだった」タチヤナ・レベデワ(ロシア)は、大会前のストックホルムGPで得意の三段跳びで故障。決勝は大不振の14.37mで6位。奮起一番、走り幅跳びで今季自己最高記録を決めてベテラン選手の意地を見せた。

「14.58m、3位の結果に納得できない!ここは柔ら過ぎて跳びにくいので嫌いだ。絶好調だったので15mを超えて優勝か、悪くても2位の自信があった。この助走路の柔らかさでは到底無理だ。GPファイナルで15mを越えたい」と、鼻息も荒いが、実は女子三段跳び3位のアナ・ピャティク(ロシア)の今季最高記録は14.67m。決勝記録もかなり妥当なラインと見たが・・・。

「なんて無粋なプログラム進行だろうか!女子砲丸投げ、7種目終了直後のウイニングランを完全無視!100mファイナルを進行した。わずか2分遅らせたらわれわれも観衆とメダル獲得の喜びを分かちあえたのに」地元の声援を背景に2位になったナディーン・クレイネルト(ドイツ)らのウイニングランを100m決勝で阻止された鬱憤を叩きつけた。

「雨、風であろうが一向に構わない。自然のままで競技するほうが好きよ」女子円盤投げで2位のヤレリス・バリオウス(キューバ)

「ついにメダルを獲得!3位で十分!私の実力(74.79m)では2位の記録(77.12m)を越すことは無理よ。夫はここに来ていないので早く電話を入れたい」女子ハンマー投げ3位のマルティナ・ハラスノワ(スロヴェニア)



 
(09年月刊陸上競技10月号掲載)
(望月次朗)

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