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韓国金メダル獲得数、日本と並ぶ

アジア大会最終日の男子マラソンで、池永駿(25歳)が圧倒的な強さで豪快にゴールに飛び込んできた。これで韓国の金メダル獲得数は、男女走り幅跳び、女子100mhに優勝して日本と並び4個となった。日本は陸上競技での総メダル獲得数では韓国を上回ったものの、金メダル獲得数は予想を外れたと言っても良いだろう。結局、アジア大会メダル獲得総数は、日本は韓国の後塵を浴びて3位の不振に終わった。

昨年6月末、やり投げの村上選手が単独フィンランド遠征をおこなった。その際、トップクラスの韓国選手らがクオルタナ市で長期合宿を行っているのを目撃した。長らく男女のやり投げのコーチはフィンランド人だ。クオルタナ、エスポー市で行われた競技会では、やり投げ、男子走り幅跳びに韓国選手が出場。かれらはアジア大会、今年の世界選手権、ロンドン五輪に向けての一貫した長期的視野に立った強化合宿中だった。特に、韓国選手の中で印象的だったのは、男子走り幅跳びの金徳現(25歳)。コンスタントに8mを跳躍する実力を見せて上位に食い込んでいた。しかし、今大会決勝では助走が不安定で踏切が上手く合わない。2回目に7.95mを跳んで辛うじて決勝進出を果たしたが、ベスト8に残っても助走がまともに決まったのは8.11mを跳んだ5回目のジャンプだけ。残りの跳躍はすべてファウルになるなど粗削りの選手のように見えるが、勝負強さと天性のスピードとばねの持ち主に疑いはない。まだまだ伸びしろを期待できるだろう。一方、女子走り幅跳びのSoonok Jung(27歳)は、6.53mの低調な自己新記録で優勝したが、記録より勝つことが大事な大会でしっかりと結果を出した。100mh優勝の李蓮京(29歳)は、決勝で7コースのノーマークながら写真判定で優勝を勝ち取った。

10種競技の金建佑(30歳)、アメリカをベースに活躍する男子棒高跳びの金裕錫(28歳)、やり投げの村上のライバルの朴財明(29歳)らは、それぞれ2位を確保。男子110mhの朴泰硬(30歳)、女子砲丸投げの李美映(31歳)らが3位とメダリストが続く。

昨年新設されたIAAF主催のダイヤモンドリーグの冠スポンサーは、韓国の世界的な企業「SAMSUNG」である。アジア大会を皮切りに、一連の大会に向けて官民一体になって地元開催の世界選手権、来年のロンドン五輪に向けて巨大なエネルギーを注ぎ込んでいる。

 
(望月次朗)

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