世界陸上男子200m クリストファ・ルメートレ(フランス、21歳)は、200m決勝で自己新記録を大きく破る19秒80でゴール。悲願のメダル獲得、サブ20の壁を破り21年ぶりのフランス新記録を樹立。19秒40で圧勝したボルト以上に歓喜の表情でトリコロールを肩にトラックを一周した。 テグ大会は多くの男子若手の台頭が著しく、世代交代時期なのか、ざっと優勝者だけを見てもヨハン・ブレーキ(100m)、キラ二・ジェームス(400m)、イブラヒム・ジェイラン(10000m)、パヴェル・ヴォイチェコフスキ(棒高跳び)、クリスチャン・テイラー(三段跳び)、ダヴィド・シュトール(砲丸投げ)、マティアス・デ・ゾルド(やり投げ)ら新顔の金メダリスト誕生の地でもあった。にもかかわらず、ルメートレの活躍が世界のメディアの注目を浴びたのは、黒人選手独占種目のスプリント種目の中で、昨年欧州選手権100.200m、4x100mリレーの3冠を獲得、「世界最強白人スプリンター」の存在が異色であるからだろう。ボルトはルメートレをこう見ていた。「ルメートレは数年後、世界のトップスプリンターに成長するだろう」と。ボルトの予測以上にルメートレは急成長した。 ルメートレは100m決勝で無念の4位。03年パリ世界選手権100m優勝した今年36歳になるヴェテランスプリンターのキム・コリンスに破れてメダル獲得ならず。苦い敗戦を味わった。テグ大会にくる直前、ルメートレが絶対的な信頼を寄せるピエール・カラッツ・コーチが自転車で転倒。背骨を強打して入院。テグ同行にドクターストップが掛った。そのため子弟は電話で遠距離のハンディキャップを克服して綿密なアドヴァイス、コミュニケーションを取ってきたと言う。カラッツ・コーチは、ルメートレの最大の特徴は稀有の素質はもとより、精神的な強さであると言う。ルメートレは100m決勝後、200m予戦開始前の3日間で意識転換を図り、200mへ焦点を持って行った。「100m決勝で持てる力をすべて出したが、予想以上に相手が上だった。終わったレースをクヨクヨ考えるより、200mに集中することが重要なことだ。」 200m予選通過は7組3着まで。ルメートレは高平と同じ組で走り20秒51のトップ通過。準決勝の1組トップ通過20秒17は今季自己ベストのフランス記録に0.1と急接近した。難なく決勝進出を決めた。2位は08年世界ジュニア200mでルメートレが優勝した時2位のニッケル・アシュミード(ジャマイカ)で20秒32。 −ゴールした瞬間、すぐに喜ばなかったのは順位が分からなかったのか?
−3位確定した瞬間、どんなことを考えたか。
−ついにサブ20秒の壁を破ったが、感じはどうですか
−レースの印象は。
−欧州選手権と比較して、世界選手権の印象は。
−レース後、ボルトが握手を求めてきた。
−これで100mの悪夢は帳消しになった。
−100,200mのどちらかに重点置くようになるのか。
−1979年にピエトロ・メネア(イタリア)が出した19秒72の欧州記録への挑戦は。
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