永山忠幸監督に聞くMGCへの意気込み
「ワンチャンスにすべてを懸けます」
日本勢で注目を集めたのは女子のワコール勢。2月にスズキ浜松ACから移籍した2017年ロンドン世界選手権代表・安藤友香が2時間26分47秒で13位、一山麻緒が2時間27分27秒で15位だった。
9月15日に控える東京五輪代表選考レース「マラソングランドチャンピオンシップ(MGC)」に向け、すでに出場権を手にしている安藤は現状を確認する意味合いだったが、3月3日の東京で2時間24分33秒と好走しながらもその権利を逃した21歳の一山は、これが最後のチャンス。2レース平均で「2時間28分00秒」というワイルドカード条件をクリアし、女子最後のMGCファイナリストとなった。レース後、ワコールの永山忠幸監督に話を聞いた。
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—今回の結果で一山選手もMGC出場権を獲得しました。おめでとうございます。今回の結果についてはいかがでしたか?
永山 ありがとうございます。一山は初の海外マラソン参戦ですが、今回の経験はこれからのマラソン人生に大きな影響を及ぼすものと思います。本人もMGC出場権を手にできて、ホッとしているところです。レース後、一山自身が「まだまだ力不足を痛感、継続する努力をします」と言っていましたが、それを実感したことは大きいと思います。
—安藤選手、一山選手の今回のターゲットは?
永山 安藤は現段階の状態をしっかり確認することが目的でした。一山は自己新を目指してのレース参戦でした。
—今大会に向けてのスケジュールは?
永山 3月26日〜4月22日まで宮崎で調整してきました。
—今回のペース設定としては?
永山 予定では、第3グループのハーフ1時間10分30秒〜1時間11分00秒と考えていました。もしくは、天候次第で第4グループの1時間12分30秒〜1時間13分00秒です。
—気温が低かったことと風があったようですが、気象条件の影響はありましたか。
永山 気象条件については、なんら問題ありません。ただ、ペースメーカーがうまく稼働していませんでした。よって、微妙なペースの上げ下げがあって、うまくリズムをつかめませんでした。
—今回のレースで得た経験とMGCの抱負などを聞かせてください。
永山 安藤、一山とも、これまで以上に厳しい練習を積み重ね、9月15日に開催されるMGCにおいて、自信を持ってスタート地点に立たせたいと思います。自分自身のイメージするレース展開に持ち込めるように、残り期間の練習で課題修正に必死に取り組みます。「チャンスは平等、ワンチャンスにすべてを懸けます!」をモットーに、ベストを尽くしたいと思います。