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第43回 パリ・マラソン
エチオピア勢がアベックV
男子はミラウ、女子はブルカ

第43回パリ・マラソンは4月14日、フランスの当地で行われ、男子はアブラ・ミラ ウ(エチオピア)が2時間7分05秒の自己新で初優勝を飾った。3連覇を狙ったポール・ロニャンガタ(ケニア)は24秒差で3位だった。女子は2015年北京世界選手権10000m銀メダルの実績を持つゲレテ・ブルカ(エチオピア)がラストのスプリント勝負で同胞のアゼマラ・ゲブルを抑え、2時間22分47秒で優勝を果たした。

 好天気に恵まれたが、女子スタート時(8 時09分)の気温は5度と例年になく寒かった。男子スタートは8時25分。数年前から男女トップランナーのゴール到着時間がほぼ同じになるように設定されている。テレビ放映の「間」を考慮に入れた処置だろう。女子はブルカを筆頭に、ハーフを1時間11分08秒で6選手が通過。終盤はエチオピア勢が強さを発揮し、優勝争いはブルカ、ゲブルの一騎打ち。最後のカーブを曲がった直線で満を持してブルカがスパート。笑顔で歓喜のVテープを切った。


ブルカは「勝つことを目標にしてきたのでうれしい。マラソンに少しは自信がついた。東京五輪にマラソンで出場したい」と 喜びを語った。3位にもアズメラ・アブレハが続き、エチオピアが1位〜3位を独占した。4位に食い込んだクレメンス・カル ヴァンが2時間23分41秒のフランス新記録を樹立した。男子もミラウ、2時間4分06秒の自己ベストを持つアセファ・メンギストゥ(エチオピア)、ロニャンガタが終盤に激しいつば競り合いを展開。ミラウのスパートが見事に決まり、結婚指輪に キスをしながらゴール。ミラウは「(マラソンで)4回目の優勝を達成できてラッキーだ!」と大喜びだった。






第39回 ロッテルダム・マラソン
キプセレムが3年ぶりV
コース新の2時間4分11秒

第39回ロッテルダム・マラソンは4月7日、オランダの当地で行われ、男子はマリウス・キプセレム(ケニア)が2時間4分11秒のコース新で3年ぶりに制した。ハーフを1時間2分17秒で通過した男子は30kmを過ぎて急激にペースアップしたエマニュエル・サイナ(ケニア)をキプセレム、ヴィンセント・ロノの同胞2人が追走。すぐにキプセレムがトップを奪い、終盤にさらにスピードアップ。10年ぶりにコース記録を塗り替えて圧勝した。
キプセレムは「大会新記録で優勝できてとてもうれしい。2016年にここで勝った時の自己記録を2分短縮したのも大きい! ロッテルダムはついている。終盤ちょっとスピードが落ちて記録は難しいと思ったが、うまくスピードを上げる余力が残っていた」と語った。


終盤に順位を上げてきた元ケニヤ国籍のカーン・キゲン・エズビレン(トルコ) が欧州歴代2位の2時間5分27秒の好記録で2位。3位にはサイナが2時間5分42秒で入った。女子はアシェテ・ベケレ(エチオピア) が25km過ぎからほぼ独走し、2時間22分55秒で圧勝。日本勢は大森菜月(ダイハツ) が2時間29分58秒で7位、田中華絵(資生堂)は2時間39分55秒で19位にとどまり、マラソングランドチャンピオンシップへの出場を逃した。

 
(月刊陸上競技2019年6月号掲載)
●Text & Photos / Jiro Mochizuki(Agence SHOT)

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