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今年世界最高記録のムバラク・ハサン・シャミ、マラソン5戦無敗、マガルサ・タファ

ドーハ・アジア大会で独走優勝したケニア生まれのムバラク・ハサン・シャミ(カタール)は、気温20度以上、湿度70%の高温マラソンを2時間7分19秒、自己記録を大きく更新した今季世界最高記録で優勝。05年ウィーン(2時間12分20秒)、ベニス(2時間9分22秒)、06年プラハ(2時間11分11秒)、アジア大会(2時間12分44秒)などで連続優勝。暑さに強く、世界のトップクラスの実力選手に成長、大阪世界選手権のマラソン優勝候補筆頭に躍り出た。。

スタートは8時45分。前半、シャミ、昨年の優勝者ガショ・メレセ(エチオピア)、フリオ・レイ(スペイン)、タリク・ジファー(エチオピア)らのトップ集団は、無謀にもハーフを62分50秒の世界記録を上回るハイペースで通過した。ヴァンサンヌの森を通過、セーヌ川に沿って走る後半は、日を遮るものはない。前半のオーバーペースと暑さでスピードダウン。次々、トップ集団から脱落。30km手前からシャミが独走態勢に入り、2位のガショウ・メレセに大差をつけて完勝した。シャミは「アジア大会で優勝後、このレースで優勝するために練習を続けてきた。調子はよかった。勝てると思ったのは30km手前。次は大阪で優勝を狙い、北京五輪に弾みをつける。」と、向こう敵なしの急成長の選手だ。

女子はスタートからエチオピアの2人、アシャ・ジジ、マガルサ・タファらが、他の選手を無視して飛び出した。最初の5kmで2位以下に30秒の大差をつけて独走態勢。2人は、ハーフを70分12秒で通過。しかし、30km手前からアシャ・ジジが次第にペースダウン。後方から追い上げてきた、最終的に2位になったグルナ・フォゴスカヤ(ロシア)、地元期待の3位に健闘した初マラソンのクリステユ・ドゥニーらが、ジジを35km地点で捕まえた。トップのタファは、自己記録2時間32分51秒を大きく更新する2時間28分22秒で優勝した。

 
(07年月刊陸上競技誌6月号掲載)
(望月次朗)

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