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第7回世界ユース選手権大会前半戦ハイライト

第7回世界ユース選手権大会がフランスの北リール市の「メトロポール北」競技場で7月6−10日、5日間の熱戦が開催された。175カ国から史上最大の1385選手(男子760、女子625選手)が参加する大会に膨れ上がった。リール市はパリからTGVで1時間の距離。ここからドーバー海峡を越えると英国に、歴史的に炭鉱の町として栄え、陸上競技では1948年幾多の名選手を輩出した。古くから中距離で一世を風靡したローマ五輪1500m2位、東京五輪5000m4位のミッチェル・ジャージ、ミュンヘン五輪男子110m優勝したギー・ドゥルート、IOC委員会など、スポーツが盛んな市だ。かつて隆盛を極めた炭鉱で栄えた名残を留める大きな市庁舎前の広場で、前夜祭を兼ねた開会式を大勢の市民とともに行った。前日まで30度を超える暑さだったが、海に近い町のために急激に天候が変わって雨が時々急激に降った。

大会初日

競技が始まるころから雨模様。そのうちに雨が降り出したと思ったら、断続的に一日中雨が降っていた。朝9時から始まった種目では、期待された男子100m10秒39で世界ランキング2位の大瀬戸が10秒65で予選12組1位通過。予選全体2位の好記録だった。また、塚本は予選3組で1位10秒79で全体のランキング10位で両者ともに2日目の準決勝に進出を果たした。大瀬戸はスタートにやや遅れたものの後半に本来のキレを見せて一挙に加速して2位を大きく離して圧勝。他を全く寄せ付けなかった。塚本はスタートリアクションが最速、第一歩から前半を大きくリード、そのままゴールを突き抜けた感じがした。100m予戦が12レース、上位2位が予選通過の条件。準決勝通過はさらに厳しくなる。オーストラリアの選手が10秒60の自己新記録で通過しているが、この年代の選手の走りの予想は難しい。

1日目の午後の部で男子円盤投げ、女子3000m、同砲丸投げ決勝が行われた。今大会初の金メダルは女子砲丸投げ。ただ一人15m超えで圧勝した中国選手だ。日本女子選手が出場した3000m決勝レースで管と木村が積極的にスタートから仕掛けたが、強豪のエチオピア、ケニア勢らが後半になって急激にスピードアップ。特に、小柄なロシア選手が、一時は50m以上の大差をつけて先行逃げきり作戦を取ったが、やはり残り100mで力尽きて捕まって4位に落ちたが大健闘の力走は称賛されよう。結局、管は9分5秒62の自己新記録を出して6位、木村は9分25秒11で実力を十分に発揮した結果だった。管は「自己新記録が出たので良かったです。アフリカ選手は早いですね。」、木村は「前に出て積極的に行ったのですが、アフリカ選手はやはり強い。でもイイ経験になりました」

男子400m1組に出場した愛敬は47秒74で2位通過。全体8位の記録。福永は6組で47秒24の自己新記録で2位。全体3位の好記録で両選手とも難なく予選通過。

男子800m予選で三竹が1分52秒69で3位予選通過。全体15位の記録だった。

男子400mハードル4組の間所は53秒46の自己新記録で1位通過。松本は5組で53秒42の自己新記録で2着。両選手は全体16位と15位で難なく予選通過。

男子2000m障害に出場した内村は6分10秒45で12位、全体26位で予選落ちした。

男子走り幅跳びに出場した飯田静はベストの6.95mを跳んで全体22位、福永は6.72m28位で予選落ちした。

女子100で土井が11秒83で1位、全体6位の好成績、小林は12秒11の3位で全体16位で両者とも難なく予選通過。土井の走りに期待したい。

女子1500m1組に出場した武田は4分25秒89で6位、2組出場の福田は4分21秒76で4位となりそれぞれ予選通過。決勝進出を決めた。

女子100mハードル1組の飯田は自己新記録14秒16で4位、全体の16位。3組の萩田も自己新記録14秒26の5位で全体20位。それぞれ予選通過して準決勝に進出。

女子400mハードルで田中は4組4着で60秒18全体の7位、滝沢は5組2着で59秒86、全体の3位でそれぞれ予選通過。

女子やり投げ予選で山内は47.93mを投げて全体の10位で決勝に進出したが、滝川は46.36mを投げて予選落ち。



 
(2011年月刊陸上競技8月号掲載)
(望月次朗)

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